FPVドローン撮影の料金相場と見積もり内訳【実例から解説】
「FPVドローンの撮影を依頼したいけど、料金がまったく想像できない」
「見積もりを取ったら思ったより高くて驚いた」
FPVドローンの撮影依頼を検討する際、多くの担当者様がこうした悩みを抱えています。
私たちDRONE UNCHARTEDは、これまで数多くのCM・MV・施設PRの撮影を手がけてきました。その経験から、FPVドローン撮影には通常の空撮とは異なる独特の料金体系があることをお伝えします。
この記事では、実際の案件をもとに、料金が決まる仕組みと具体的な内訳を詳しく解説します。
FPVドローン撮影の料金が決まる仕組み
FPVドローン撮影の料金は、次の要素で構成されます。
- 人件費(パイロット・補助者の費用)
- 機材費(ドローン・カメラ本体、予備機など)
- 技術料(操縦の難易度に応じた費用)
- 諸経費(移動費・宿泊費・許可申請費など)
- 編集費(映像の仕上げ作業)
通常の空撮との最大の違いは、技術料・機材費の比重が大きいという点です。
GPS搭載の一般的なドローンは機体が自動でホバリングしてくれますが、FPVドローンは完全にマニュアル操作です。パイロットは常に機体をコントロールし続ける必要があり、墜落のリスクと隣り合わせで撮影を行います。
狭い場所を飛行する場合や、高速で移動しながら撮影する場合は、さらに難易度が上がります。そのため、撮影内容の難しさに応じて、パイロットの技術料が変動するのです。

実際の案件から見る料金レンジ
これまで対応してきた案件をもとに、3つの料金レンジをご紹介します。
1. SNS用短尺・簡易PR:5〜15万円
InstagramのReelsやTikTok、Webサイトのトップ動画用に、15〜30秒程度の映像を撮影するケースです。
撮影時間は2〜3時間の半日で、パイロット1名または補助者を含めた2名体制で対応します。場所は屋外の開けたエリアか、シンプルな構造の屋内が中心です。
機材はマイクロドローンやGoProを搭載した機体を使用し、撮影したデータをそのまま納品するか、簡単なカット編集を加えて納品します。
「まずFPVの映像を試してみたい」「店舗の雰囲気を手軽に伝えたい」という場合に適しています。
2. 企業VP・施設紹介・不動産:20〜30万円
会社紹介ビデオ、ホテルや旅館のルームツアー、工場見学動画、不動産内覧など、企業や施設の魅力をしっかり伝える映像を制作するケースです。
この価格帯の案件が最も多く、撮影時間は4〜6時間の1日体制となります。パイロット1名と安全管理を担当する補助者1名の2名体制が基本です。
撮影場所は入り組んだ屋内や、社員の方や演者がいる環境になることが多いため、安全管理がより重要になります。
機材はマイクロドローンを使用することがほとんどですが場合によっては一眼レフクラスの画質が得られるシネマティック機(フルサイズやAPS-Cセンサー搭載)を使用することもあります。納品物はカラーグレーディングを施した素材や、BGM・テロップを入れた完成版です。
補助者の配置と高画質な機材の使用により、機材費と技術料が上がります。
3. TVCM・映画・大規模イベント:50〜70万円以上
テレビCM、ミュージックビデオ、映画、ライブ配信、カーチェイスなど、特殊な撮影が必要な案件です。
チーフパイロット、サブパイロット、補助者などのチーム体制で臨み、撮影時間は1日から数日に及びます。ロケハン(事前の下見)も別日に実施することがあります。
海上、公道を封鎖しての撮影、夜間、火薬を使用する現場など、撮影環境も特殊です。REDやBlackmagicといった高価なシネマカメラを搭載した大型FPV機や特注機を使用します。
安全性や撮影時間が限られているため、特殊な保険への加入や、綿密な飛行計画の作成が必要になり、これらの費用も見積もりに含まれます。
見積もり項目の詳細な内訳
見積書に記載される各項目について、実際の現場での必要性をもとに説明します。
人件費
FPVドローン撮影では、パイロットと補助者の2名体制が基本です。
パイロットはゴーグルを装着して操縦するため、周囲の状況が見えません。第三者が接近してきたり、障害物があったりする場合、それを知らせる補助者の存在が不可欠です。これは航空法上のルールでもあり、安全に撮影を行うための要です。
パイロットの費用は1日あたり5〜15万円で、スキルによって変動します。補助者の費用は1日あたり3〜5万円です。
機材費
使用するドローンとカメラのグレードによって費用が変わります。
マイクロドローン(GoPro等を搭載)の場合は数万円、シネマティックFPV(KomodoやBMPCC等を搭載)の場合は十数万円以上となります。さらに自作機ならではの照明を機体に乗せるカスタマイズ費用もかかることもあります。
現場での機材トラブルで撮影が中止にならないよう、予備機(バックアップ機体)を必ず持ち込みます。この予備機の持ち込み料も機材費に含まれます。

諸経費
交通費(ガソリン代、高速代、駐車場代)は実費精算が一般的です。遠方のロケで前乗りが必要な場合は宿泊費がかかります。
DID(人口集中地区)での飛行やイベント上空飛行など、国土交通省への個別申請が必要な場合は、行政書士費用や申請作成費(2〜5万円程度)が発生することがあります。
編集費
撮影したデータをそのまま納品する場合は、データ整理費のみで0円〜数万円です。カット編集やBGM挿入を行う場合は3〜10万円、VFXやカラーグレーディングなど高度な編集が必要な場合は別途見積もりとなります。
FPV映像は手ブレ補正(ReelSteadyやGyroflow)の処理が必要なケースが多く、通常の動画よりも書き出しや調整に手間がかかります。
保険料
基本的な賠償責任保険には加入していますが、海上、海外、高額な美術品がある場所など特殊な条件下では、スポット保険への追加加入が必要になる場合があります。
追加費用が発生するケース
見積もりから金額が上がりやすい要素について、現場での経験をもとにお伝えします。
ロケハン費用
FPV撮影、特にワンカット撮影や屋内撮影では、事前のロケハンが非常に重要です。
電波状況の確認、飛行ルートの設計、危険箇所の洗い出しを行うことで、撮影当日がスムーズに進みます。ぶっつけ本番で臨むと事故のリスクが高まるため、規模が大きい案件ほどロケハン費(半日分程度)を見込んでおく必要があります。
難易度による割増
海上や水上での撮影は、水没すると機体が全損するリスクがあるため、リスクヘッジ費用が加算されます。
夜間の撮影は目視外飛行で視認性も悪く、難易度が上がります。
狭い場所や人物の近くを飛行する撮影は、繊細なコントロールが必要なため、技術料が上がります。
予備日の設定
屋外撮影は天候に左右されます。雨天時に翌日へ延期する場合、スタッフのスケジュールを2日間確保することになるため、予備日拘束費(基本料金の20〜50%程度)がかかるのが一般的です。
予算を抑えるための工夫
限られた予算でも、準備次第でクオリティを維持しながらコストを抑えることができます。
撮りたい映像を具体的に決めておく
「とりあえずいい感じで」というオーダーだと、現場で試行錯誤する時間が増え、撮影時間が延びてしまいます。
「エントランスから入って、受付を通り、会議室へ抜けるワンカットが欲しい」など具体的なイメージを事前に共有いただくと、撮影が短時間で終わります。
撮影環境を整えておく
パイロットが到着してから「ここを片付けよう」「ドアを開けよう」とすると、撮影時間が削られます。
飛行ルート上の荷物をどかしておく、開けておくドアをストッパーで固定する、出演スタッフに事前に動きを伝えておくなど、これらの準備をしておくだけで当日の進行がスムーズになり、延長料金のリスクを減らせます。
同じロケーションでまとめて撮る
別日に分けて撮影するより、1日で「SNS用縦動画」「Web用横動画」「静止画」をまとめて撮り切る方が、人件費と交通費を圧縮できます。
見積もり依頼時に準備する情報
見積もりを依頼する際、以下の情報が揃っていると、正確で無駄のない金額を提示できます。
- 撮影希望日(第3希望くらいまであるとスムーズです)
- 撮影場所(Googleマップのピンや住所。屋内か屋外か)
- 撮影対象(建物、人、車、イベントなど)
- 使用用途(SNS、Webサイト、TVCM、社内資料など)
- 希望する尺(15秒、1分、3分など)
- 予算感(決まっていれば「30万円以内で」など)
- 参考動画(YouTubeやInstagramのURL)
特に参考動画があると、必要な機材レベルや技術難易度が一発で伝わるため、ミスマッチを防げます。
相談から納品までの流れ
実際の案件での一般的な流れをご紹介します。
- お問い合わせ(フォームやメールで概要を送信)
- ヒアリング・概算見積もり(オンラインミーティングで詳細を確認)
- 正式発注(スケジュール確定)
- ロケハン・飛行計画作成(必要に応じて安全対策を立案)
- 撮影当日(パイロット・補助者が現場入り)
- 編集(ブレ補正、色調整、編集作業)
- 初稿提出・修正(プレビュー確認)
- 完全納品(データ送付)
小規模な撮影で急ぎの場合、問い合わせから最短1週間で納品できることもありますが、DID地区など許可申請が必要なエリアでは、申請に10開庁日(約2週間)かかります。余裕を持って1ヶ月前にはご相談いただくのが理想的です。
最後に:安全第一で撮影に臨んでいます
FPVドローンは操縦難易度が非常に高い機材です。
相場より極端に安い業者の場合、経験が浅い、保険に未加入、安全管理者が不在といったケースがあります。
万が一、撮影中に接触事故や墜落事故が起きれば、映像が撮れないだけでなく、企業の信頼問題にも発展しかねません。
DRONE UNCHARTEDでは、安全第一を絶対条件に、確かなスキルを持つパイロットが撮影を担当します。
「予算内でどこまでできるか」「この場所で飛ばせるか」といったご相談だけでも歓迎です。まずはお気軽にお問い合わせください。
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